Feb 15, 2009
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枝野幸男官房長官は13日午前8時半すぎの記者会見で、東京電力福島第1原発1号機近くから避難した住民のうち、9人が被曝(ひばく)した可能性があると発表した。
記者会見の詳報は次の通り。
「保安院などからすでに個別の事実関係については報告していると思いますが、特に原子力関連の状況について改めて報告します。まず、昨日来特に問題になっております東京電力福島第1発電所1号機の件ですが、海水を炉に、圧力容器の中に注入する作業が進んでおります。なおこれは地震の影響で水位計の数値が必ずしも信頼できるものではないものの、海水の供給がポンプの能力通りに実施されていることが確認されています」
「現時点では圧力容器の内側、いわゆる炉の部分については海水でみたされて、少なくとも燃料の部分のところは水で覆われている状態になっていることが合理的に判断される状況になっているところでございます。今後も海水が継続的に供給されることが重要であると思っておりますので、これを確認する態勢を強化することにしています。現在、(海江田万里)経産相の指示により、現地に派遣されている保安院の保安官による立ち合い確認を強化することにしています。なお、現時点で周辺の放射線モニタリングの数値に変化は見られていません」
「それからもう1点。第1原子力発電所の3号機の件だが、従来からその可能性が想定されていましたが、こちらの給水機能が停止しましたので、現在、いわゆるベント、圧力容器等から圧力を減らすために気体を抜くための作業、さらに、給水ポンプ等によって行うための作業を行っているところです。空気を抜く作業とポンプによる給水が行われれば、安定した状態、管理された状態で、気体の中には身体に影響を及ぼさない程度の放射性物質が含まれますが、原子炉の安全性を確保した状態で管理できるということになっています。現在、気体を抜くためのベントという作業と給水機能をポンプによって代替するための作業、この両者を行っているところです」
「もう1つ。バスで避難した(福島県)双葉町の住民の皆さんのうち、9名が測定の結果、被曝の可能性があるという状況になっています。9名のうち4名が少ない方で1800CPM。大きい方で4万CPMの数値が出ておりますが、衣類や皮膚など表面が汚染をされているということで、汚染を除去するとともに、内部被曝の有無について確認する健康チェックを進めていただくことになっております。専門家の判断によると、表面に付いている状況に留まるならば健康に大きな被害はないという報告もいただいています」
「次に避難状況ですが、第1原発からの避難ですが、10キロ圏内からの避難はご病気の方を中心として114名が今残っています。医師の付き添いをはじめ、本来お持ちになっている病気の健康管理の手当てをしっかりしつつ、早期に退避をしていただく段取りを付けております。10キロから20キロの圏内にいる18万人弱の皆さんについては、本日早朝から避難を開始しています。第2原子力発電所については3キロ以内の退避は完了しています。10キロ圏内からの退避については3万人余りの皆さんの避難を本日早朝から開始しています。私からは以上です」
−−3号機で新たに給水機能が停止したというが、これに伴う住民の避難勧告など予定されているものはあるか
「(3号機は1号機と)隣接しているところにあります。そして現在のところ想定されているのは、ベントの作業によって圧力を減ずるために管理された下で空気を出すということの中に、微量の健康に害を及ぼさない程度の放射能が含まれるということの範囲ですので、新たな避難は必要ないと考えております。現在行っておりますベントの作業と給水用ポンプで代替をする作業がしっかりと行われれば新たな態勢は必要ないと思っています」
−−9人の被曝だが、広がる可能性はあるのか
「昨日の未明くらいからベントの作業で健康に害を及ぼさない微量の放射性物質が圧力を減ずるために、むしろ安全のために放出されるという作業を進めております。その間に第一についての、おそらく水素によるものと思われる爆発があったので、出ていったものが一時的に、徐々に広がるものが、広まった可能性があるので、衣服等に付いている可能性が否定できませんので、そうしたもののチェックを行っていますが、ここまでの経緯と掌握している事実関係からすれば、いわゆる健康に害を及ぼすような被曝が生じている可能性は低いと思っています。ただ、念のためチェックを、測定をして、衣服等に付いている方については内部被曝がないかどうかしっかりとチェックするべく態勢を整えつつあります」
−−1号機の海水の冷却は効果が出ているのか
「基本的には圧力、放射線のモニタリングで事態が悪化していないと。そして、水が着実に供給されているという状況ですので、今後、温度等が時間がかかってですけれど、下がっていけば、収束に向かっていくということになると聞いています。現時点では水が確実に供給されていることと、放射線のモニタリング数値に変化は見られないので、常に緊張感を持って監視をしていきます」
−−変化はないというが、数値はいくつか
「測定場所によって。昨日いくつかの場所の数値を申し上げましたが、その時点から安定しているということです。保安院の方で通知は公表しています」
−−3号機も海水注入は必要ないという判断か
「現時点では普通の水を供給するということを軸に対応していただいていますが、念のため、海水による供給の可能性も想定に入れた準備も進めていただいています」
−−1号機の海水供給はいつごろ終わるか
「圧力容器、炉の部分の注入が終わってもその外側の、これは格納容器の中まで海水でみたしたいと思うので、圧力容器の中に水を供給し続ければ、もしそこがあふれるならそこから外に出るようになりますので、継続的に海水を供給し続けることになります」
−−9人の被曝の受け止めを
「現時点では衣服等の外部的な汚染、被曝に留まっていますが、万が一にも身体に若干でも影響が及んでいることがないか、しっかりと確認していただきたいというふうに現場の方には昨日から指示を出しているところです。こうした衣服等の汚染の可能性がある方についてはできるだけ早期にその有無について確認してまいりたいと思っています」
−−被曝の関係だが、政府の追加の支援策は何を考えている。周辺の放射線の測定モニタリングを増やす考えは
「現時点では、一つは万が一の場合の手配、あるいは医療関係に対する準備等についての指示をこの間、一方で現場そのもののリスク管理と並行して準備をしていますが、こうした態勢をさらに強化しなければならないのかどうかは、さらに注視をしていきたいと思っています。さらにたくさんの皆さんの移動避難と合わせてやらなければいけないので、周辺自治体の協力をいただいたり、全体として避難が整然と行われるような態勢が確保されることが、今申し上げたような結果のためにも前提になりますので、そうした点については自衛隊、警察のご協力をさらにお願いしたいと思います」
−−東電社員ら現場のスタッフの健康状態は
「リスクの高い中で作業をしていただいているのは間違いないと思いますので、少なくとも現場で作業をしていらっしゃる皆さんにはたいへんご苦労をお掛けしていると思いますが、それぞれ専門家で、防護服をはじめとする装備は従来から準備をしている中で作業をしていますので、健康に対する大きな害がないように、安全性を確保しつつ、しかしながら、住民に大きな健康被害を与えるような事態に悪化をしないように最善を尽くしながら進めています」
−−9人の性別は
「詳細は保安院の方で尋ねてください」
−−最初に被曝した方はどこで被曝したのか。スタッフの健康状態は
「3キロ圏内からの避難のプロセスにおいては、避難するのに屋外に出てバスに乗り込んだりということがあります。そういったプロセスの中で被曝というか汚染をし、それが外部的な被曝につながっている可能性。あるいは、そうやって衣類等が汚染したものが、移動の手段は、同じ移動の手段を複数の方が使っているので、そこで触れて汚染した可能性がありますが、こうしたことの確認を含めて、できるだけ可能性のある人についての汚染の有無について把握する努力をしています」
「東電をはじめとする発電所側の状況については、具体的に大きな健康被害は、もちろん一定の、ぎりぎりのところでやっていただいておりますので、安全の基準のぎりぎりのところまでの放射線、炉のところまで近づいてもらっていますので、多量の炉の近くまで行っている方についての被曝量の把握、健康チェックは現場でしっかりやるようには指示しています」
−−各国の救援隊が入る。在日米軍の展開について
「受け入れについては外務省、受け入れる自治体、警察、消防との間で連携し、松本(龍防災担当)大臣がコーディネートして、到着した方ができるだけスムーズに現場に行ってもらえるような調整をしてもらっていると聞いています。いつの時点で、どこの国から何人来るかは、外務省と防災担当の方に聞いて下さい。米軍とは昨日の段階で防衛省がお骨折りいただいて、特に海上からの捜索に力を発揮していただくという段取りが進んでいると聞いています」
−−現時点で連絡が取れていない市町村は
「いろいろなレベルがありますが、昨日の段階で役場の機能、一義的には市町村が機能を十分に発揮できない場合には都道府県が対応すると。それを国がバックアップするシステムですが、県庁も大変な状況の中で仕事をしているので、総務省、防衛、警察等との間で連携して、そうしたところについて国から直接的に支援をする態勢は昨日の時点で整備しています。現地に入れる、入れないとか、そういう状況の中で連絡が、役場の機能が十分に果たせていないところについての対応を進めています」
−−被曝の経緯を見ていると、事業者の見通しの甘さがあったとの指摘もある。受け止めと、今後、事業者に求めたいことは
「まず原子力安全保安院や原子力安全委員会、私どもも適宜適切に判断、指示を出していく。そして住民の安全から考えると、スピーディーにかつ正確に情報を提供していただくことが対応の大前提だと思っています。(原子力の問題が発生してから)繰り返し保安院、経産相、さらには(菅直人)首相を含めて東京電力に対しては適宜適切にスピーディーにかつ正確な情報を提供し、なおかつ公表するように繰り返し求めています。昨夜、午前2時過ぎには私から直接清水(正孝・東電)社長に対してその点について強く指示をしたところです」
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